あなたは、きくらげについて知っていますか?名前くらい聞いたことがあるのではないでしょうか。
中華料理などで、炒め物の中には結構入っていたりしますよね。
私は、外食でお鍋をしたときなども具材としてよく入っているのを見かけます。
そんなに目立つことはないきくらげですか、今回は万能の食材であるきくらげについて、きくらげとはなにか、語源や旬、栽培方法などについて説明していきます!
目次
きくらげとはなにか?きのこなの?語源や由来・漢字は
きくらとは、山の木に生息するキノコの一種です。
「クラゲ」という言葉がついているため、海のクラゲの仲間かと思う人も多いようです。しかし、きくらげと名付けられた理由は干したクラゲに味が似ているからです。
全く無関係というわけではなく、樹木に生えるクラゲという意味があってきくらげと名付けられました。
ちなみに、きくらげは漢字では「木耳」と書きます。
これはきくらげが人の耳の形に似ていることからこのようになりました。
海外でもくきらげは同じように「耳」という呼ばれ方をしています。
例えば、きくらげは英語では「wood ear mushroom」と呼ばれます。
少し物騒な話になりますが、ラテン語ではきくらげを「ユダの耳」と呼んでいるそうです。
一説によれば、キリストを裏切ったユダという人物が首を吊った木からきくらげが生えてて、それが耳の形に似ていたため「ユダの耳」と呼ばれるようになったといわれています。
どちらにせよ、形が人の耳の形に似ていることから「木耳」と書かれるようになったといえます。
きくらげの栄養・効能や健康効果は
きくらげには食物繊維がたっぷりあります。
食物繊維が豊富に含まれる食材としてごぼうが挙げられますが、きくらげにはごぼうの3倍もの食物繊維が含まれています。
食物繊維は生活習慣病の予防に効果的です。糖尿病や肥満の予防になりますし、腸内環境を整えてくれます。つまり、便秘にも効果があるということになります。
また、きくらげにはビタミンDも豊富に含まれています。
ビタミンDは、骨や歯を丈夫にしてくれる栄養素のことで、カルシウムやリンの吸収を促す働きを持ちます。このビタミンDが不足することで「骨粗しょう症」を引き起こしてしまいます。
ビタミンDを摂取することによって、免疫力をアップさせたり美肌にも効果があるといわれています。
要するに、きくらげを食べるとダイエットなどの美容効果と同時に生活習慣病の予防にもなるということです。
特に1人暮らしの方にとっては万能の食材ともいえますね!
きくらげはいつが旬?
きくらげの旬は、大体6月から9月の夏になります。乾燥品になれば年中旬ともいえる食品で、こりこりした食感が味わえます。
きくらげは湿度の高いところに自然発生するため、地域によって採れる時期に若干ズレが生じるようです。
とはいっても、旬の時期は変わりません。
乾燥したものであれば年中食べられますし、ぬるま湯で15分から30分ほどつけておくだけで元に戻るので簡単です。
きくらげの特徴!とりわけ食感が特徴的?
きくらげの最大の特徴は「こりこり」した食感です。
きくらげはキノコの一種だといわれていますが、キノコにしては珍しい食感です。また、無味無臭という点も特徴的な部分です。
そのため、メインディッシュの食材というよりは引き立て役で使われることが多いです。
代表的なものは、中華料理のスープなどですね。
さらに、きくらげには生のものと乾燥品の2つのタイプがありますが、乾燥品のほうがうまみが強いとされています。
生のほうは湿気の多いところで発生するからかどうかはわかりませんが、少し水っぽいのも特徴ではないでしょうか。
料理に合わせて使い分けてみるといいですね。
美味しいきくらげの選び方
生のきくらげと乾燥品のきくらげに分けて、選び方をお伝えしていきます。
まず、生のきくらげはなるべく肉厚なものが良いです。そして、色が濃く、表面にしっとりとした艶のあるものが良質だとされています。
形は耳状、花びら状など色々なものがあるのできれいな形ではなくても、問題はありません。
一方、乾燥品のきくらげの場合も色濃く肉厚なものが良質だとされています。
ただ、個人的に乾燥品のきくらげはかなり圧縮されているような感じになっているので、見分けるのは難しいのではと思います。
ちなみに、品質の良い乾燥品のきくらげは茶褐色~黒褐色で大きさの揃ったものが多いです。
きくらげの栽培方法!どこで採れる?
きくらげは、木に生えているキノコの一種なので山で採れます。
きくらげは、湿った場所を好む特性を持ち、さまざまな広葉樹の倒れた木や枯れ木、切り株などに自然発生します。
自分で栽培することもできますが、難易度は高いです。
キノコ類の栽培には「菌床栽培」と「原木栽培」の二つの方法がありますが、原木栽培ができる人は環境的にも限られそうです。
菌床栽培だと、キット状になったものが売られていて誰でも取り組めやすそうですが、今回は原木栽培の方法を簡単にお伝えしていきます。
まず、原木を伐採します。
これは菌を植え付ける木で、一般的な広葉樹で栽培可能です。
「庭に木なんてない!」という人もいると思いますが、なんと原木もセットになったキットも売られているんです。
伐採して1か月か2か月ほど乾燥させた後、「玉切り」というものを行います。玉切りとは、木の枝を落とし、30㎝から1mほどの扱いやすい長さに切りそろえる作業のことをいいます。
玉切りが終わればいよいよ、菌の植え付けに入ります。
きくらげの菌はネット通販等で入手できます。原木にドリルで穴をあけ、菌を植えた小さな木材を埋め込みます。これがなかなか難しい作業ではあります。
菌を植え付けたら、次は仮伏せといって菌が良く育つように原木を管理します。つまり、環境を整える作業のことです。
具体的には湿度80%から90%に維持されるように遮光ネットでくるんだ上から水をかけて保湿する作業です。
次に、本伏せという作業に入ります。
これは仮伏せとは逆の環境に原木を置いてあげることです。要するに、風通しがよく、雨が良く当たる場所に置いておくだけです。
ただし、直射日光は良くないので注意しましょう。
この作業が終われば、いよいよ収穫となります。
きくらげの栽培は難しく、キットでやったとしても失敗することも多いそうですが、その分やりがいはありそうです。
それに、一度菌を植えたら数年間続けて収穫することが可能になりますよ。
きくらげとはなにか:まとめ
きくらげは、きのこの一種であり栄養もたくさん含まれています。
自分で栽培するとなれば、少し労力のいることかもしれませんが、乾燥品であれば手軽に手に入る食材です。
きくらげは無味無臭でメインディッシュにはあまり向かないように思いますが、お野菜などと炒めると食感がより際立って楽しめます。
時間がないけど、栄養のあるものを食べたいというときは無味無臭だからこそきくらげは応用がきく食材なのではないかと思います。
乾燥品ならば、長い期間保存することも可能なので、ぜひ積極的に料理に使ってみてはいかがでしょうか。