このページでは『悪魔の弁護人・御子柴礼司~贖罪の奏鳴曲~』最終回(2020年1月25日放送)のあらすじ(ネタバレ注意)や感想について紹介。
「悪魔の弁護人・御子柴礼司~贖罪の奏鳴曲~」は、2019年12月7日スタートのフジテレビ系のドラマです。
~贖罪の奏鳴曲~
悪徳、法外な報酬、絶対勝訴。どんな依頼人でも必ず勝たせる悪魔の弁護士・御子柴礼司(要潤)には、凶悪犯罪を犯した元少年Aという衝撃の過去が!逆転に次ぐ逆転、戦慄の法廷ミステリーが開幕する!
【キャスト】御子柴礼司(要潤)/日下部洋子(ベッキー)/桜葉あすみ(玄理)/宝来兼人(本村健太郎)/横山紗矢(田中こなつ)/津田亜季子(奥菜恵)/稲見武雄(勝野洋)/岬恭平(津田寛治)
『悪魔の弁護人・御子柴礼司〜贖罪の奏鳴曲〜』最終回 あらすじ
御子柴礼司(要潤)は、母郁美(浅野温子)の弁護人を降りるだけではなく、弁護士を辞める決意をした。
母と面会を終えた後、御子柴礼司はメモを残して、消えた。
だが、洋子(ベッキー)は信じている。
だから、郁美の事件について自分で調べることにした。
御子柴と敵対しているはずの岬検事(津田寛治)も、そう信じている。
洋子はあすみ(玄理)の力を借りて、事件について調べ始めた。
そこで、新事実が発覚する。
殺された被害者・成沢の前妻は、病死したのではない。
通り魔に殺されたというのだ。
「お前を信じて待っている人間が一人だけいるぞ。弁護士でもないのに、事件を調べて。彼女を放っといていいのか?」
岬の電話を受けて事務所に戻ってきた御子柴は、洋子がつかんだ事実を聞いて顔色を変えた。
そして、通り魔事件の被害者遺族から重要な証言を得た。
成沢は、生前こう言っていたというのだ。
「裁判を起こしたら憎しみがすり減る。俺は憎み続ける。咲子の分も、ずっと」
御子柴が、法廷に戻ってきた。
郁美の皮膚片が首を吊った縄についていた件に、反証を行うという。
そのために法廷に現場を模した模型を用意した。
そこで岬を実験台として、当時の様子を再現する。
滑車と縄を使って岬を吊り上げようとすると、滑車を設置したねじが抜け、岬は床に放り出された。
「検察側が主張する殺害方法は、実行不可能です。
ねじを取り付けた跡は、偽装工作であったと考えられます。
被害者は、彼女に無実の罪を着せようとしたのです。」
法廷は驚きに包まれた。
御子柴は、もうひとつの証拠を提示した。
成沢は、妻を殺した犯人が精神疾患を主張し、不起訴になったことを恨んでいた。
その恨みが、死体配達人の母に向かったのだ。
「わたしのせいだ」
御子柴はつぶやいた。
「検事、あなたは裁かれなかった極悪人を憎いとは思いませんか。
すべての不幸を引き起こしたのは、死体配達人である私です。
佐原みどりちゃんを殺し、その遺族を不幸に追いやり、何年にもわたり苦しめた。
自分の家族を誹謗中傷の的にし、父親である園部謙造を死に追いやった……」
「もういい!やめろ!それ以上言うな!」
「成沢氏を死に追い込んだのも私です。もしこの事件で、誰かを断罪する必要があるのなら、それはこの私です。私を断罪してください」
御子柴はそう言って、母の前で首を垂れた。
郁美の起訴は取り下げられた。
だが、御子柴はどうしても母に聞いておきたいことがあった。
「園部建造を殺したな。あずさには言わない。最後に本当のことを教えてくれ」
母の罪は、自殺ほう助。
頼まれたこととはいえ、母は実際に滑車とロープを使って、父の自死を手伝っていたという。
自分の死亡保険金で、息子の払う慰謝料をすこしでも減らしてやりたいという親心だった。
「世間から怪物と呼ばれようと、お父さんはあなたを愛してた。それだけはわかってあげて」
「すまなかった……」
御子柴は、母の前で涙を流した。
母も涙を流している。
「もういいから、あなたは私を助けてくれたじゃない」
御子柴が佐原みどりを殺した現場に花を供えにいくと、みどりの姉、亜季子(奥菜恵)が花を持って現れた。
御子柴は亜希子に深く頭を下げ、謝罪の言葉を口にした。
「私は弁護士になって人を救ったつもりだったが、償い方を間違えていた。安心してくれ、もう二度と会うことはない」
ところが、亜希子の返事は意外なものだった。
「あんたのこと、一生許さない。
あんたに自分の人生なんてない!
人のために生きなさいよ。誰かを救い続けなさいよ。
これからもあんたの生き方をずっと見てる。
きっと、みどりも見てるから」
御子柴に、また忙しい日常が戻ってきた。
ただ、すこしだけ変わったのは、彼の表情に笑顔が加わったことだ。
口のはしをすこし持ち上げて、鼻からふっと息を吐く程度のことだったが、それでも笑みには違いなかった。
(完)
『悪魔の弁護人・御子柴礼司〜贖罪の奏鳴曲〜』最終回 ネタバレ感想
こ、これは意外な展開でしたね。
すべては郁美を陥れるための成沢氏の罠だったとは……。
あんなにおしどり夫婦って言われてたのに……。
人間の憎悪ってものすごいものですね。
憎い相手と一緒に暮らすなんて、普通は絶対無理ですよ。
成沢氏は同時に深く絶望していた。
前の奥さんをそこまで深く愛していたんですね。
成沢氏が最初から復讐するつもりで自分と再婚したと知った郁美さんは、すごくショックだったろうな、と思いましたが、そうでもなかったですね。
息子が自分を救ってくれたことのほうが嬉しかったのかなぁ。
それとも、心のどこかに「この先の人生、真の意味で自分が幸せになることはない」というあきらめがあったのかもしれません。
罪を犯した本人もそうですが、周囲の人もやはり不幸になってしまうんですね。
ときどき、「俺はあいつとは関係ねぇ!」とマスコミに怒鳴っちゃう犯人家族もいますけど、あれは自分の心を守る防衛本能なのかも……と思いました。
未成年が罪を犯すと、「親は何やってたんだ!」「きっと毒親なんだろう」という声があがりますよね。
でも、御子柴先生の両親は本当にいい人でした。
園部信一郎は愛されていたのに、共感力が育たなかったのです。
「人の命、お花の命、虫の命、みんな同じ命です。大切にしましょう」
そんな言葉を文字通りにとらえてしまったんですね。
そして虫のほうにレベルをあわせて、好奇心でみどりちゃんをバラバラにしてしまったんだな。
亜希子さんも、御子柴先生を赦すには相当の決意が必要だったでしょう。
自分と娘を救ってくれたこと、法廷で真摯に謝罪した姿、すべては自分の罪だという御子柴先生の言葉、現場への花束。
全部ひっくるめて、亜希子さんは「彼を赦そう」と決めたと思うんですね。
というか「彼の贖罪の方法を認めよう」と言ったほうが正しいかな?
これで先生は、迷うことなく罪を償っていけます。
裁判所が「懲役〇年とする」と言い渡すのと同じですね。
罪の重さが決まれば、あとは刑期を粛々とすごせばいいのですから、判決が出るということは、罪を犯した人にとってある種の救済なのかもしれません。
だから、「死刑になりたかった」という人を本当に死刑にしちゃいけないような気もするんですよね。
御子柴先生が吹っ切れて、ある意味救済されて、笑うことができるようになったのは本当に嬉しいです。
でも、罪と罰についてはこれからも考えなきゃいけないな、と思います。
油断してると、あなたにも裁判員制度の呼び出しがかかるかもしれないですよ!
あれ、一度予告状?が来たことがありますがドキドキですよ。
御子柴先生が、父の死の真相を母に尋ねるシーンはぞっとしましたね。
一瞬にして画面が青黒くなるという演出は視覚的効果を狙いすぎな気もしますが。
でも「あとは大団円だな~」とホッとした視聴者の心臓を凍えあがらせました。
面白かったです~。
原作者が「どんでんがえしの帝王」と呼ばれる理由がよくわかりましたね。
個人的に面白かったのは、岬検事と御子柴先生の関係です。
あんなに、先生の罪に関して厳しかった岬検事が、土壇場で「やめろ!」って叫んじゃうという……。
ブロマンス(男同士の友情)的な展開がムネアツでした。
なんか岬検事の一方通行なところがまたいいというか。
御子柴先生の帰りを信じて待ってるのは「ひとり」じゃないだろ~と思っちゃいました。
正直、ドラマを通して洋子の存在が中途半端で物足りませんでしたが、盛りだくさんな内容なので仕方がないですね。
要所要所ですごく重要な役割をする女性なのですが、人物像が薄いというか。
それに、最終回に登場した氏家さん?
この人も、御子柴先生の理解者で陰で支えてくれてる人物でしょ?
最終回にちょっと出てそれで終わり?もったいない!
ドラマも終わってちょっと寂しいので、このあたりは原作を読んで補完しようかなと思います。
ここぞ!というときの音楽もよかった!
劇伴っていうんですか?
CMに入るときも同じ音楽が流れますが、いよいよだ~と気分を盛り上げてくれましたね!
重たいテーマではありましたが、毎週楽しんで観ることができました。
御子柴先生は、これからも法外な料金をとって悪人の弁護をするんでしょうか?
暴力団の抗争事件とか、どっちもどっちの裁判だったら引き受けるかもしれませんね~。
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