このページでは『悪魔の弁護人・御子柴礼司~贖罪の奏鳴曲~』第6話(2020年1月11日放送)のあらすじ(ネタバレ注意)や感想について紹介。
「悪魔の弁護人・御子柴礼司~贖罪の奏鳴曲~」は、2019年12月7日スタートのフジテレビ系のドラマです。
~贖罪の奏鳴曲~
悪徳、法外な報酬、絶対勝訴。どんな依頼人でも必ず勝たせる悪魔の弁護士・御子柴礼司(要潤)には、凶悪犯罪を犯した元少年Aという衝撃の過去が!逆転に次ぐ逆転、戦慄の法廷ミステリーが開幕する!
【キャスト】御子柴礼司(要潤)/日下部洋子(ベッキー)/桜葉あすみ(玄理)/宝来兼人(本村健太郎)/横山紗矢(田中こなつ)/津田亜季子(奥菜恵)/稲見武雄(勝野洋)/岬恭平(津田寛治)
『悪魔の弁護人・御子柴礼司〜贖罪の奏鳴曲〜』第6話 あらすじ
首を吊った男の足元に、女はそっと遺書を置いた。
女は、御子柴礼司(要潤)の母親だった。
御子柴の父が自死したあと、母郁美(浅野温子)は再婚していた。
その再婚相手が自殺をしたというのだが、自殺にみせかけた殺人ではないか、と母に容疑がかけられている。
そう語ったのは、御子柴の妹、薦田梓(森脇英理子)だった。
梓は、御子柴に母の弁護を頼んだ。
家族との縁は切ったのだから帰れという兄に、100万円の束を押し付ける。
「死体配達人の母親の弁護なんか、誰も引き受けてくれない!ちょっとは罪滅ぼししなさいよ!」
妹の言葉に、御子柴も黙るしかなかった。
御子柴は、拘置所にいる母親に面会した。
「信一郎、大きくなったわね……」
「やめてくれ。その名前の人間はもうこの世に存在しない。私はまったく別の人間だ」
息子と思って語り掛けてくる母を、御子柴はかたくなに拒絶する。
園部信一郎はもういない。私たちは、赤の他人だ。
郁美は、無罪を主張した。
御子柴は、事件の調査をする過程で、自分が少年院に入り、父が死んだあと、母と妹がどんな暮らしをしていたのかを知ることになった。
情報源は、ふたりがひっそりと暮らしていたアパートの大家だ。
大家は、親子にはどこか影があったという。
それもそのはず、ふたりは死体配達人の家族だった。
大家はその秘密を知り、興信所の男にすべてを話して聞かせた。
梓の縁談は破談した。
落書きや投石の嫌がらせは続き、大家はふたりを責めた。
なんといっても、ふたりは鬼畜を育てた家族なのだから、罰を受けるのは当然だ。
当の死体配達人は未成年で、罰も受けずに少年院に入っているのだから。
御子柴は、犯罪者の家族に対する世間の風当たりの強さを思い知った。
いくら人権だなんだと言ったって、懲罰感情は簡単に人を傷つける。
正義の仮面をかぶって。
郁美と死亡した夫は婚活パーティーで知り合ったという。
なぜ、老年にさしかかった母が結婚を望んだのか?
「寂しかったからよ」
普通のしあわせが欲しかったと母は言った。
「でも、私がしあわせを望んではいけなかったのね」
自分は、息子を殺人犯に育ててしまったから。そのせいで娘も不幸になった。
「それは違う。私のしたことは、あなたたちとはなんの関係もない」
「じゃあなぜ、あんなことをしたの?」
御子柴は、母の問いに答えられなかった。
初公判の前日、梓が事務所へ訪ねてきた。
何度も来るなと言っていたのに、やはり不安になっているようだ。
御子柴が、家族を守るために梓を邪険に扱うのだと洋子(ベッキー)は見抜いていた。
「先生はなぜ、あんなことを?」
「理由などない」
虫が死んでバラバラにしたように、人を殺してバラバラにした。
人の命も虫の命も、命はみな同じ重さだと思っていた。
虐待されたわけでもなく、特別ななにかがあったわけでもない。
「私は被害者家族だけはなく、自分の家族も不幸にしていたんだな。本当の自分など、私にもわからない」
御子柴の声は震えた。
「私にできることは、依頼人を救うことだけだ」
初公判がはじまった。
検事は、御子柴を目の敵にしている岬恭平(津田寛治)だ。
状況証拠は、郁美には不利なものばかりで、分が悪い。
しかし、御子柴はふたりの夫婦仲の良さを強調し、訴えた。
そもそも、女の力で人を吊るせるか?
その答えとして、岬は滑車を証拠として提出した。
首吊りの現場に取り付けられていた跡もある。
御子柴は動揺し、いつにはなく感情を高ぶらせた。
追い打ちをかけるように、岬は御子柴と郁美の関係を暴露。
死体配達人の母に殺人容疑とは、ゴシップ誌の格好の話題だ。
御子柴は渋面のまま、法廷を後にした。
郁美は独房で、あの日のことを思い出している。
「ごめんね」とつぶやきながら、彼女は夫を吊るしていた。
『悪魔の弁護人・御子柴礼司〜贖罪の奏鳴曲〜』第6話の感想
浅野温子!
予告編でも見ていたはずなのに、彼女がセリフを言うまで気が付きませんでした。
年を経て、深い役が演じられそうないい顔になりましたね。
独特の声とセリフ回しは健在です。
死体配達人を育てた母親、というと毒親を想像してしまいますが、彼女はよい母親だった様子。
御子柴先生本人も言っている通り、殺人に理由などなかったのでしょう。
だからこそ、いたたまれない事件です。
どんな理由があっても殺人は許されないことですが、人は悪に理由を見出そうとします。
なにか理由があったに違いない。
そう思わないと、おそろしくて生きていられませんから。
でも、御子柴先生には理由がなかった。
すべての命は等価である。
だからどんな命も大事にしよう、ということなのですが、先生は低い方にあわせちゃったんですね。
虫と同じに扱ってなにが悪いの?という……。
世間の悪意にさらされて苦労した母と妹のことを知って、御子柴先生もつらそうでしたね。
あの大家さん、めちゃくちゃムカつきますね。
すべてはお前が言いふらしたせいだろう!
でも、たぶん結婚後にバレたら、梓はもっとひどく扱われたでしょうね。
世間は冷たいな。
今回は、加害者の家族についても考えさせられる内容でした。
最近も、被害者、加害者ともに実名報道の是非を問う議論がありましたね。
私たちも、報道に求める姿勢について考えるべきだな、と感じました。
誰でも、なんらかの被害者・加害者になってしまう可能性はあるわけで、けして他人事じゃないですね。
しつこく御子柴先生につきまとう岬検事の私生活も浮き彫りになりました。
なんだ~、岬検事のお父さんも、不起訴になって罪をまぬがれた人じゃないですか~。
だからあんなに罪と罰に対して厳しかったんですね。
お父さんのこと、許せていないみたいです。
岬検事もなりふり構わず攻撃してくるようになり、手ごわい相手になりました。
それにしても、一体これからどうなるんでしょう?
だって郁美さん、殺ってるじゃないですか!
すごく信じてたのに……。浅野温子……。
しかし、そうなると殺害動機はなんでしょう?お金?
園部信一郎が殺してしまったみどりちゃんの遺族に、賠償金を払うためでしょうか?
でも、おそらく御子柴先生も弁護士報酬のほとんどを送金しているはずですよね。
郁美が死んだら、賠償金の支払い義務は梓さんにいくのでしょうか。
それで娘の負担を少しでも減らすために?
う~ん、それくらいしか殺害動機が見えませんね。
それとも、温厚なのは外面だけで、家では「殺人犯の母親!」と虐げられていたとか?
そうだとしたら、つらすぎます。
あ、でも御子柴先生の実父も首吊りで自死しているんですよね。
これも郁美の仕業?
いや、さすがにこれは違うと思いたいです。
「犯罪者的な気質は遺伝する」という考え方は加害者家族の差別につながりますし、フィクションと言えども郁美には潔白であってほしかったのですが……。
せめて殺害動機が「自己防衛」であることを祈ります。
次回が最終回でしょうか?楽しみです!
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