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「日本語上手ですね」は時には失礼だと思う

投稿日:2018-01-30 更新日:

ビジネスミーティング

今日は、いつもとは趣向を変えて、常日頃思っていることを書いてみたいと思います。

 

タイトルの通りなのですが、日本人は、「外国人」が日本語を上手に話すと、すぐ「日本語上手ですね」と言いますよね。

まあこれは日本に限らず、他の国でもそうなのかもしれませんが。

このフレーズに違和感を感じるんです。

 

というのも、夫はネパール人で、日本語を勉強し始めてから数年。

ある程度の日本語は話せます。

ちょっと話しただけで、ただ挨拶したくらいで、すぐ「日本語上手ですね」と言われます。

「またそれか」と私は毎回うんざり。

夫はなんとも思ってないみたいですが(笑)

その人、本当に外国人?

 

冒頭で「外国人」と「」付きで書いたのには理由があります。

見た目は外国人なのかもしれませんが、その人、本当に外国人なのでしょうか。

 

どういうことかと言いますと、日本人は、見た目が外国人の人が日本語を流暢に話しているのを聞くと「日本語上手ですね」と言います。

でもそれは「見た目が外国人」というだけですよね。

見た目だけで勝手に決めていますよね。

 

もしかしたら、その人は帰化して日本人かもしれません。

あるいは、その人は生まれも育ちも日本の人かもしれません。

 

つまり、見た目だけで決めつけてしまっているんです。

外国人ではなく、「見た目が外国人」なんです。

 

日本人に「日本語上手ですね」て言いますか?

 

日本出身、見た目が日本人の日本人に「日本語上手ですね」とは言いませんよね。

仮に言ったとしたら、ちょっと失礼な話じゃないですか。

「日本人なんだから当たり前じゃない」となりますよね。

 

同じで、「外国人」、つまり見た目が外国人の人でも、心の中で「自分は日本人」と思っている人も多いはず。

「自分は日本人」とまでは行かなくても、何十年も日本に住み、

ネイティブ並みの発音を持ち、ほぼ日本人と同じような日本語力、感覚を持っている人は多くいます。

そのような人たちに「日本語上手ですね」って、

日本人に「日本語上手ですね」と言っているのと同じではないですか?

 

池のほとりでお茶する二人の女性

 

私は、日本人の親から生まれましたが、アメリカで生まれ育ち、その後日本に引っ越しました。

自分は、日本人でもあり、アメリカ人でもあると思っています。

でも顔は思いっきり日本人です(笑)

欧米人っぽくも、ハーフっぽくもありません。

 

そんな私は、日本語を話してて「日本語上手ですね」とは言われたことありません。

だって思いっきり日本人顔だから(笑)

でも私、アメリカ出身のアメリカ人でもあるんですよ。

アメリカの国籍も持ってます。

アメリカで選挙権も持ってます。

それでも、「日本語上手ですね」とは言われません。

「見た目が日本人」だからです。

 

見た目で決めていいんですか?


私が飲食店でアルバイトしていた時、「外国人」が来店してきても、

いきなり英語で対応するようなことはしませんでした。

だってその人が外国人かどうかなんてわからないから。

青い目、金髪の人でも日本で生まれ育った「日本人」の可能性があります。

その人に英語で話しかけたら、その人は「日本語が話せない人」と決めつけていることになります。

その人に対して失礼ではないですか。

 

もちろんその人が日本語が話せないようで、困っていたら英語で対応します。

 

ある日、「外国人」のお客さんが来店してきました。

日本語で注文を受けていましたが、彼のわからない料理名があったので、それだけ英語で説明しました。

(その人が英語を話せると勝手に決めつけたわけではなく、彼らが英語で話しているのを聞きました)

すると彼は驚いたように「Wow! Your English is good!」(英語が上手ですね)と言ってきたのです。

 

「いやいやキミもか」と思ってしまいました。

「Thank you」と返しましたが、心の中では「Well, I am American」(まあ、私はアメリカ人なんですけど)と思っていました。

つまり、その人も私のことを日本人であり、アメリカ人ではない、と勝手に決めつけたのです。

 

なぜか?

私が英語ネイティブのように見えないから。

 

英語を教えるのも大事だけど

 

ビジネスミーティング

 

グローバル化が進んでいると言われているこの時代、

英語を勉強したり、教えたりするのも大事だけど、

他にも大事なことがあると思います。

それは、異文化コミュニケーションだと思います。

 

異文化コミュニケーション(いぶんかコミュニケーション 英語:Cross-cultural Communication)とは、「文化的背景を異にする存在同士のコミュニケーション」のことである。

引用:Wikipedia

 

異文化の人同士のコミュニケーションなので、必ずしも出身国の違う人同士とは限りませんが。

例えば年齢や職業の違う人同士のコミュニケーションも異文化コミュニケーションと言います。

 

この異文化コミュニケーションができないと、知らず知らずのうちに失礼なことを言っていたり、勘違いをしたりすることがあるでしょう。

私も大学で異文化コミュニケーションの授業をとったのですが、新しい発見がたくさんあり、考えさせられました。

 

英語を学んでも、この異文化コミュニケーションができていないと、異文化の人との交流は難しいのではないかと感じます。

 

 

とりあえずの「日本語上手ですね」はやめませんか?

 

ちょっと話しただけで「日本語上手ですね」という適当な会話はやめませんか?

毎回聞くたびに私はうんざりします。

夫は、この先10年、何十年日本に住み続けても毎回「日本語上手ですね」と言われるのでしょうか?

 

見た目だけではその人がなに人か、その人のアイデンティティはわかりません。

勝手に決めるのはやめましょう。

 

あなたはどう思いますか?

 

 

*誤解のないように言いますが、タイトルにもあるように「時には」失礼だと思います。

本当に日本語を勉強し始めたばかりで、「日本語上手ですね」と言ったら、相手にとっては褒め言葉になるでしょう。

ただ、それが「失礼」に当たるのか「褒め言葉」に当たるのかは見た目だけでは判断できない、ということです。

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