「夜なかなか寝付けない」「寝不足で日中はいつも体がだるい・・」
このような悩みがある人は、不眠症の可能性が否定できません。
睡眠が足りない状態が続くと、うつ病などの精神疾患や、生活習慣病など様々な病気の原因となってしまうため、早めの対処が必要です。
今回は不眠症の症状や原因をまとめ、自分でもできる改善方法についてご紹介していきます。
目次
どこからが不眠症?症状をチェックしてみよう
まずは自分が本当に不眠症であるのか?という事を知る必要があるでしょう。
不眠症にはタイプがあり、それぞれ症状の現れ方が違います。
入眠障害 | 床についてもなかなか寝付けず、就寝まで30分~数時間かかってしまう。 |
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中途覚醒 | 一旦は寝付くが、夜途中で何度も起きてしまい、なかなか寝付けない。 |
早朝覚醒 | 起床予定時刻の2時間以上前に目が覚め、再び寝付けない。 |
熟睡障害 | 寝付くが、眠りが浅く朝起きた時に熟睡感がない。 |
以上の症状が週2回以上、そして1か月以上継続していて、日中活動に支障が出てきてしまっている状態は不眠症と定義づけられます。
これらの症状は複数同時にあらわれる場合もあります。
眠れなくなる原因のほとんどはストレス!?
不眠症の原因は様々ですが、多い理由として挙げられるのがストレスです。
どんな人にもストレスはありますが、蓄積されていくとで体に様々な影響があり、不眠症のその一つです。
日頃受けたストレスが原因の場合、不安や緊張・焦りなどで脳が休まらず、覚醒状態が続き、寝つきが悪くなるなどの症状が出てきます。
特にストレス耐性が弱い人はその傾向がありますので注意が必要です。
生活習慣から不眠症となる場合も
日頃のストレスだけでなく、生活習慣が原因で不眠症になることもあります。
寝酒や就寝前のスマホなども脳を覚醒させる原因に。
アルコールは寝つきが良くなるイメージがありますが、寝つきが一瞬良くなるだけで、脳を覚醒させる作用があり、夜中に目が覚める、寝つきが浅い状態を引き起こしやすいです。
また、就寝前にスマホ見ると、スマホから出る光で脳が朝であると誤認し、睡眠ホルモンの分泌が減り寝つきを悪くさせます。
加齢によって睡眠の質も変わる
加齢も不眠症を引き起こすことがあります。
歳を取っていくと睡眠ホルモンの分泌が減り、それに伴い睡眠時間が短くなっていきます。
「昔はもっと眠れたのに」「もっと寝なくては」とう不安や焦りから脳が覚醒し、ますます眠れなくなる悪循環に陥ってしまう場合があるので注意しましょう。
今日からできる不眠症の改善方法
不眠の症状を緩和するために、まずは自分でできることを実践していきましょう。
ここまで説明した原因からくる不眠症対策には以下の方法があります。
<不眠症の改善方法1>
朝日を浴びるようにする
不眠症改善に大切なのは、就寝・起床時間を一定に保つこと。
毎日決まった時間に起き、朝日を浴びるようにしましょう。
人間の体内時計は朝日を浴びるとリセットされ、スタートするからです。
睡眠ホルモンは起床から15~16時間ほど経つと分泌され始め、その1~2時間後には自然と就寝できます。
毎朝7時に起床すれば、23時~24時には寝付ける計算です。
不眠症は体内時計を整えることがとても大切。
寝つきが悪く朝がつらい場合もあるかもしれませんが、頑張って起きた方が良いのです。
もし日中に眠気が襲ってくる場合は、身体の声に従って 20~30分ほどの昼寝をとると良いでしょう。
<不眠症の改善方法2>
寝る3時間前には部屋の照明を落として
就寝予定の3時間前には部屋の明かりを落とし、間接照明などに切り替えましょう。
人間には体内時計があり、夜になると脳から睡眠ホルモンが分泌され始め、自然と眠くなっていきます。
部屋が明るすぎたり、スマホを見るなどで夜に光を浴びすぎると、脳が夜ではないと錯覚し、覚醒してしまいます。
夜はできるだけ明るくない環境で静かに過ごしましょう。
<不眠症の改善方法3>
軽めの運動は質の良い睡眠を促す
運動にはストレスを発散する効果もありますし、また適度な疲労感を与えることで寝つきを良くしてくれる効果もあります。
しかし、ハードなランニングや筋トレなどを行なってしまうと、脳を覚醒させる交感神経が活発になってしまうので逆効果。
夕方を過ぎたら軽めのジョギングやウォーキングに、寝る前であればストレッチ程度にとどめておきましょう。
<不眠症の改善方法4>
就寝前にはハーブティーやアロマを楽しむ
寝酒の代わりにハーブティーを飲んでみるのはいかがでしょうか。
とくにお勧めしたいのがカモミールティー。
カモミールティーには安眠効果があり、ヨーロッパでは古くから民間薬として愛飲され続けています。
またリラックス効果のあるアロマをたいてみるも良いでしょう。
寝つきを良くするアロマには、ラベンダー・ベルガモット・スイートオレンジ・プチグレンなどがあります。
これらのアロマは脳をリラックスさせる副交感神経に働きかけてくれ、睡眠にとても有効です。
<不眠症の改善方法5>
加齢による不眠の場合、睡眠時間にこだわらない
加齢によって睡眠ホルモンの量は低下するため、睡眠時間が若い頃より短くなるのは仕方がありません。
焦りや不安は不眠を助長してしまうため、睡眠時間にこだわらず、ゆったりと構えることも大切です。
睡眠時間が短くても、日中に支障がない場合は問題ないので心配しないようにしましょう。
それでも眠れない場合は睡眠薬に頼ってみても良い
これらの方法を行なっても眠れない場合は、無理をせず、睡眠薬に頼ってみるのを一つの手段です。
睡眠薬は市販で購入できる睡眠改善薬や、内科で処方してもらえる睡眠導入剤などがあります。
市販の睡眠改善薬は「ドリエル」などが有名です。
市販の睡眠改善薬は副作用のリスクが低く、一時的な不眠症状に有効です。
それでも効果が乏しい場合は、内科で医療用の睡眠薬を処方してもらいましょう。
睡眠薬と聞くと、副作用や依存リスクなど怖いイメージを持つ人も少なくありません。
しかし、現代の睡眠薬は安全面において改良されており、医師の指示に従い正しく使用すれば怖い薬ではありません。
いかがでしたでしょうか?
睡眠に悩みがある人は、まずは自分でできることをやってみましょう。
色々試しても寝つきが悪い場合は、我慢をせず医師に相談することも大切。
不眠症を改善し、心身の健康を取り戻しましょう。