「図書館戦争」シリーズが人気の作家・有川ひろさん。
実は2019年にお名前を「有川浩」さんから「有川ひろ」さんへと変更されました。
今回は、そんな有川ひろさんの改名についてや、夫・家族、おすすめ作品などをご紹介していきます。
目次
有川浩から有川ひろへ改名の理由!
2019年2月。作家の有川浩さんが産経新聞のWebコラムにて、ペンネームを「有川ひろ」へ変更したことを発表されました。
理由としては、幼なじみの息子・陽ちゃん(仮名)が「あの作家・有川浩と母親の友人 “ひろちゃん” が同一人物として繋がらなくて混乱している」ため、陽ちゃんに向けて改名してみた……ということのようです。
なかなか他にない理由じゃありませんか?
ただ、もともと「有川浩」を「ありかわひろし」と読み、男性作家と勘違いされることも多かったそうで。
2008年9月9日に出演した「トップランナー」では、「ひろちゃん」と呼ばれていたことからペンネームを「ひろ」にすることを決め、漢字は本名から一時抜き出し「浩」とした……と説明されていました。
しかし男性の名前として世間に受け取られることは誤算だったようで、平仮名かカタカナにしておけばよかったと後悔していることも番組内で告白されています。
そのため、もしかしたら長い間ペンネームの表記を変更したいと考えていたのかもしれませんね。
有川ひろのプロフィール
生年月日:1972年6月9日
出生地:高知県高知市
ジャンル:SF、ミリタリー、恋愛
配偶者:あり
2003年、第10回電撃ゲーム小説大賞を「塩の街 wish on my precious」にて受賞し、作家デビュー。
有川ひろの旦那が病気の噂?
有川ひろさんはすでに結婚をしていて、旦那さんがいます。
作品のあとがきにも度々登場し、「図書館戦争」を書くきっかけをくれたのも、「阪急電車」のヒントくれたのも、その旦那さんなんだとか。
また旦那さんが2度も突発性難聴となってしまったことにより、「レインツリーの国」「図書館内乱」を書いたそうです。
それ以外にも有川ひろさんの作品にたびたび影響を与えているようで、「別冊図書館戦争Ⅱ」では旦那さんから「後味があまりにも気持ち悪くてラストまでに相殺できんのでもうちょっとシアワセな描写を足してくれ」と言われ、想定していた内容から変更を加えたこともありました。
有川ひろさんが旦那さんをそこまで信頼している理由には、作家になることを後押しをしてくれたことが関係しているかもしれません。
まだ作家になる前、趣味で書いていたものを旦那さんが読んで「君はいつかプロになるよ」と言い続けてくれていたんだとか。
優しい旦那さんですよね。
どんな方なのか気になる方は、2010年発売の「キケン」を読んでみることをオススメします!
作中に描かれた理系男子は、旦那さんの学生時代がモデルらしいですよ!
現在のお仕事などは分かりませんが、理系や工業系のお仕事に就いているのでは?と予想してみたり。
ちなみに旦那さん付き合うきっかけとなったのは、同じ本(「妖精作戦」)を2人とも愛読していたこと。
とにかく仲がよく、趣味の合うご夫婦だということが分かりました!
「ストーリー・セラー」に登場する病気の旦那はどこまでが本当?
有川ひろさんの著書に「ストーリー・セラー」という作品があります。
作品の中で書かれている主人公の小説家と、病を抱えた旦那のエピソードについてどこまでが創作でどこまで本当のことか?非常に曖昧な印象を与える書かれ方になっています。
そのため読者の中には「この夫婦は有川ひろさんとその旦那さんがモデル?」と感じてしまう人も少なからずいるようで……。
実際に有川ひろさんの旦那さんは突発性難聴という病気を患った経験はありますが、その後、命に関わる病にかかったという話は出てきていません。
小説の構成的にも “狙い” として虚実入り混じった印象をあたえることが目的とも考えられますので、現時点では有川ひろさんの旦那さんは “亡くなっている” もしくは “亡くなってもおかしくないほどの重い病” という可能性は低い、と感じました。
有川ひろの家族の情報は?
有川ひろさんが旦那さんととても仲が良いことは分かったのですが、家族とはどうなのでしょうか?
子供の頃に世界の童話シリーズや百科事典などを買ってくれたそうなんですが、「読め」とは言わないご両親だったそうです。
そこから本を読むことにハマり、ライトノベルに没頭していったと言います。
そんな時にも「ライトノベルばっかり読むんじゃありません!」と言うようなお母さんではなかったとのこと。
残念ながらそれ以外のことは判明しませんでしたが、ペンネームを決める時に「浩」としたのは、親が喜ぶように本名から一時抜き出したと語っていますので、家族仲はいいのでは?と予測できます。
有川ひろ(有川浩)のオススメ作品!
では最後に、有川ひろさんのオススメ作品をピックアップしてご紹介していきます。
阪急電車
あらすじ
隣に座った女性は、よく行く図書館で見かけるあの人だった…。片道わずか15分のローカル線で起きる小さな奇跡の数々。乗り合わせただけの乗客の人生が少しずつ交差し、やがて希望の物語が紡がれる。恋の始まり、別れの兆し、途中下車―人数分のドラマを乗せた電車はどこまでもは続かない線路を走っていく。ほっこり胸キュンの傑作長篇小説。
阪急今津線の駅ごとのオムニバス形式になっていますので、最初に手に取るには読みやすい作品です。
さまざまな登場人物が出てきますので、誰かしら共感できるキャラクターを見つけられるのも初心者におすすめの理由。
2011年に「阪急電車 片道15分の奇跡」とタイトルを変更し、中谷美紀さん、戸田恵梨香さんなどが出演し映画化されました。
旅猫リポート
あらすじ
野良猫のナナは、瀕死の自分を助けてくれたサトルと暮らし始めた。それから五年が経ち、ある事情からサトルはナナを手離すことに。『僕の猫をもらってくれませんか?』一人と一匹は銀色のワゴンで“最後の旅”に出る。懐かしい人々や美しい風景に出会ううちに明かされる、サトルの秘密とは。永遠の絆を描くロードノベル。
動物と暮らしたことがある方は涙してしまうこと間違いなし!
猫の視点ものびのびと描かれていますので、泣けるだけではなくほっこりとした気分も味わえる作品となっています。
こちらは2018年に、福士蒼汰さん主演で映画化されました。
「図書館戦争」シリーズ
あらすじ
2019年(正化31年)。公序良俗を乱す表現を取り締まる『メディア良化法』が成立して30年。高校時代に出会った、図書隊員を名乗る“王子様”の姿を追い求め、行き過ぎた検閲から本を守るための組織・図書隊に入隊した、一人の女の子がいた。名は笠原郁。不器用ながらも、愚直に頑張るその情熱が認められ、エリート部隊・図書特殊部隊に配属されることになったが…!?番外編も収録した本と恋の極上エンタテインメント、スタート。
シリーズを通してハラハラドキドキと展開が盛りだくさんのため、飽きることなく最後まで読めてしまいます。
図書館を舞台にした戦争が巻き起こりますのでハードな部分もありますが、恋愛要素も絡んでくるので女性でも楽しめる作品。
2008年にテレビアニメ化、その後2012年に劇場アニメとして公開されています。実写映画化は2013年と2015年、岡田准一さんと榮倉奈々さん主演にて公開されました。
レインツリーの国
あらすじ
きっかけは「忘れられない本」。そこから始まったメールの交換。共通の趣味を持つ二人が接近するのに、それほど時間はかからなかった。まして、ネット内時間は流れが速い。僕は、あっという間に、どうしても彼女に会いたいと思うようになっていた。だが、彼女はどうしても会えないと言う。かたくなに会うのを拒む彼女には、そう主張せざるを得ない、ある理由があったー。
当初この「レインツリーの国」という小説は、「図書館戦争」シリーズの中に登場する架空の恋愛小説でした。しかしファンの期待に応え、実際に有川ひろさんが執筆し書籍化。
運命的な出会いを果たした男女が織りなす恋模様にキュンキュンしてしまう内容になっています。
玉森裕太さんと西内まりやさんで2015年に映画化済み。
植物図鑑
あらすじ
お嬢さん、よかったら俺を拾ってくれませんか。咬みません。躾のできたよい子です―。思わず拾ってしまったイケメンは、家事万能のスーパー家政夫のうえ、重度の植物オタクだった。樹という名前しか知らされぬまま、週末ごとにご近所で「狩り」する風変わりな同居生活が始まった。とびきり美味しい(ちょっぴりほろ苦)“道草”恋愛小説。
植物雑学や植物料理のレシピも散りばめられた、こちらもまた胸キュンストーリーとなっています。後半急展開が起こり、思わず一気読みしてしまう可能性も?!
2016年にタイトルを「植物図鑑 運命の恋、ひろいました」に変更し、高畑充希さんと岩田剛典さん主演で映画化されています。
有川ひろさんの作品はどれもエンターテイメント性が強く、さすがライトノベル出身の作家さんだなと思わせてくれる内容になっています。
自衛隊ものやSFものでも取っつきやすい内容で面白く読めますし、“ベタ甘” な恋愛小説が読みたい気分のときもオススメ!
小説と実写の作品を見比べてみるのも面白いかもしれませんね。
「有川ひろの改名理由や夫・家族のこと、おすすめ作品」まとめ
今回は作家の有川ひろさんについて情報をまとめてきました。
- 改名は幼なじみの息子のため
- 夫は理系で仲が良い
- 家族は押し付ける教育ではなかった
- おすすめ作品以外も面白い
多作な作家さんなので、どの作品をおすすめにするか正直迷いました。
しかしどれを読んでみても非常に読みやすい文体でエンターテイメント性があり、一気に読んでしまう作品が多くなっています。
最新作は2020年1月に発売された「イマジン?」。
映像業界を舞台としたお仕事小説ということなので、ぜひお手にとってみてはいかがでしょうか。