風邪にかかった時、単純にビタミンがいいと思って飲んでいませんか? ビタミンやミネラルの種類に応じて、風邪のどの段階の働きを良くするのかを知っておけば、薬とともに適量を飲むことで早く治すこともできます。
また、ビタミンやミネラルによっては予防に特化した力を持つものもあり、意識して摂取することで風邪になりにくい体を維持することだって可能です。
今回は、風邪の段階に応じてどんなビタミンやミネラルを摂取したら、その効果を一番に得やすいのか「風邪に効果的なビタミンとミネラルの摂取法」を中心にわかりやすく解説してみましょう。
目次
風邪予防の段階で力を発揮するビタミン・ミネラル
ここでは風邪の細菌やウイルスが侵入する段階で食い止める、冷えや体の不調を改善するビタミンとミネラルを紹介します。
風邪の症状が出る前に、体の不調がある方は積極的に摂取して体を整えることがおすすめです。
ビタミンA(βカロチン)
ビタミンAは、喉や鼻の粘膜を丈夫にする作用があります。喉の腫れや鼻風邪になりやすい人は、不足している可能性が高いビタミンです。ビタミンAで粘膜がしっかりしていると炎症が起こる前に食い止めることができ、体内に侵入しても初期の段階でくしゃみや咳で細菌やウイルスの排出を促進させます。
ビタミンE
風邪になる温床が体温の低下や調整機能が落ちているときです。初期症状に肩こりや冷え性が起こりやすい人は、ビタミンE不足の可能性が高いです。摂取して毛細血管の筋肉の働きを良くすることが大切になります。
マグネシウム
マグネシウムもビタミンE同様、血管拡張作用に関わるミネラルです。このため、体の冷えに対して強い体を作ることが可能です。また、体内のエネルギー生成も関わっているので、風邪をひくと不足しやすいミネラルなので、予防の段階での摂取が推奨します。
風邪の初期に摂取がおすすめのビタミンとミネラル
風邪の初期に特に摂取がおすすめのビタミンは体内の免疫系の働きを良くする、エネルギーを普段よりも多く生成を促進させるものがおすすめです。
風邪の初期は、いち早く細菌やウイルスを駆除する好中球の働きを良くすることがポイント。体内で抗体をつくるB細胞やウイルスや細菌に感染した細胞を駆除する「キラー細胞」の働きを良くする物を中心に紹介します。
ビタミンC
風邪の原因のウイルスと細菌へ最初に駆除の働きを持つ白血球(好中球)の働きを良くします。具体的には、ウイルスや細菌の貪食作用を助ける働きを持っています。更に、やっつける際に、活性酸素を放出しますが、ビタミンCがあることで活性酸素を除去する作用を持つため健康細胞の保護をします。
亜鉛
亜鉛は体内で抗体を作るB細胞、より強力な免疫であるT細胞やマクロファージの情報伝達に使われています。そのため、炎症が悪化しない段階で駆除するために必要なミネラルです。加えて、免疫細胞を駆除する力が亜鉛の欠乏により大幅に減少するという臨床結果も出ています。
ビタミンB6
体内にある免疫細胞の伝達物質の合成を担うビタミンでアミノ酸合成には必須です。病気になるとビタミンB6が不足していると風邪の治りが悪くなります。なぜなら、体内のリンパ球の分化や成熟を促進させるためにも必要なビタミンだからです。
風邪で発熱や咳が出たら摂るべきビタミンやミネラル
風邪の症状で熱や咳が出てきたら体内のウイルスや細菌が長期間居座らないようにする役割を持つビタミンやミネラルの摂取が特におすすめです。
また、体が作り出すエネルギーの分量も減少しているので、体の状態を整える栄養の摂取も大切です。アミノ酸や糖分、水分の摂取をしつつ、体を休めることでより効果を発揮します。
ビタミンD
ビタミンDは免疫に関わる抗菌ペプチドの生成を助けます。体内の粘膜で菌やウイルスを殺す特殊なタンパクのカテリジンを増やします。カテリジンはインフルエンザウイルスもやっつける強力なタンパクなのです。加えて、免疫の指示を出すヘルパーT細胞の働きを良くすることが研究で判明しました。免疫細胞の働きや、ウイルスや菌を殺すタンパク生成を助けます。
ビタミンB2
ビタミンB2は人間の解糖系と呼ばれる箇所で糖分からエネルギーを作る働きを促進します。風邪の体内では一番エネルギーを早く作ることができる機能の働きも劣っています。その機能の働きを戻すのがビタミンB2なのです。水溶性ビタミンなので、常に摂り続けていないと不足しがちなビタミンです。
風邪に効果的なビタミンとミネラルの摂取法 まとめ
風邪の予防には、それぞれのビタミンやミネラルを普段から摂取する習慣を作るのが大切ですが、食事で摂るのはとても大変。
自分が欲しい効果を事前に知った上で、サプリメントで効率よく必要なビタミン・ミネラルを体に取り入れ、風邪から身を守りましょう。