明治を代表する女性実業家、広岡浅子がモデルの本作。
女子教育にも注力したその生涯を描いたのが「あさが来た」です。
舞台は、朝ドラ初の幕末からスタートします。
幕末から大正という激動の時代を駆け抜けたヒロイン・あさを、波瑠さんが爽やかに演じます。
主題歌はAKB48の「365日の紙飛行機」。
女性の社会進出がまだまだ難しかった時代をしなやかに生き抜いた、あさの生涯を紙飛行機にたとえたこの曲は、幅広い層から支持を集めました。
女性実業家の先駆け・白岡あさを演じるのは、波瑠
女性が表舞台で活躍することが珍しかった、幕末から大正という激動の時代を駆け抜けたヒロイン・白岡あさを演じたのは波瑠さん。
波瑠さんは、2004年、プロモーションビデオのオーディションに応募したときにスカウトされ、芸能界入りしました。
2007年から、雑誌「Seventeen」の専属モデルとして活躍、そして、映画・ドラマ・コマーシャルへと、活躍の場を少しずつ広げていきます。
2009年に出演した映画をきっかけに、女優としての志を新たにし、2010年映画「マリア様がみてる」で初主演。
2012年、「Seventeen」のモデルを卒業、続いて「non-no」の専属モデルとして活躍することとなります。
本作「あさが来た」のヒロインには、2,590人の中から選ばれました。
波瑠さんが朝ドラヒロインのオーディションを受けるのは、この時で4度目。
「3度目の正直」ならぬ「4度目の正直」でヒロインの座を勝ち取りました。
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朝ドラ『あさが来た』の主要キャスト
あさは、生涯、さまざまなことにチャレンジしますが、その過程で多くの人と出会い、女性実業家として成長していきます。
キャスト
(青春編)
京都の豪商・今井忠興(升毅)と梨江(寺島しのぶ)との間に生まれたあさ(波瑠)とはつ(宮﨑あおい)。
成長したあさは、大阪の両替商加野屋の息子・白岡新次郎(玉木宏)のもとへ
はつは、同じく両替商山王寺屋の息子・眉山惣兵衛(柄本佑)のもとへ嫁いでいきます。
白岡家であさを迎えたのは、新次郎の父・正吉(近藤正臣)とよの(風吹ジュン)。
あさが商売に興味を持つことにはじめは難色を示していましたが、徐々にその考えを変えていきます。
キャスト
(女性実業家〜炭鉱開発編〜)
あさと新次郎を友人として支えていくのが五代友厚(ディーン・フジオカ)。
志半ばで倒れ、息を引き取るまで、2人のよき相談相手となり続けます。
また正吉の死後、加野屋の当主となるのが、新次郎の弟・榮三郎(桐山照史)。
あさとは時に対立しながらも共同で加野屋の発展に力を尽くしていきます。
キャスト
(女性実業家〜銀行・保険会社設立編〜)
銀行・商事会社・保険会社を設立し、事業は順調である一方で、娘・千代(小芝風花)との仲は、なかなかうまくはいきません。
そんな中、女子大設立のために協力を求めてきた成澤泉(瀬戸康史)に感銘を受けたあさは、以後、女子大の設立のために奔走します。
キャスト
(女子大設立編)
日本初の女子大・日の出女子大学校を設立し、女子の教育に尽力するあさ。
あさの秘書見習いであった千代の親友・田村宜(吉岡里帆)も同校に入学、教授になるための勉強をするべく、欧米に旅立ちます。
こうして、あさの願い通り、女子にも教育の門戸が開かれていくのです。
朝ドラ『あさが来た』のあらすじ
あらすじ
(青春編)
1861年、京都の豪商の家で育ったあさは、おてんばで好奇心旺盛。
周囲の大人たちをやきもきさせてばかりいました。
ある日、父に決められた婚約者・白岡新次郎が今井家を訪れ、あさに桃の木で作られたそろばんを贈ります。
そして迎えた1865年、15歳に成長したあさ。
春に、姉のはつは眉山家に嫁ぎ、そして、その半年後、あさも白岡家に嫁いでいきます。
新次郎は趣味に興じて不在がち、女性は家業には関われないなど、順風満帆な門出とは言えない新婚生活を送るあさ。
しかし、店に貸し付けを求めにきた新選組に返済の約束を取り付けたことをきっかけに、新次郎をはじめとする家人たち、店の人々にも一目置かれるようになるのでした。
あらすじ
(女性実業家〜炭鉱開発編〜)
新次郎から店の現状を聞き、五代からの助言も得て、あさは大名への貸付金の回収を思いつきます。
一件だけ許された取り立てで、一部ながらも回収に成功したり、店の資金繰りのために奈良の豪商を訪ね、無利子で貸してもらうことに成功したり、とあさは、徐々に加野屋で認められるようになります。
一方で、嫁ぎ先の山王寺屋が傾き、はつは失踪。
のちに新次郎が探し出し、山王寺屋を支援、のちに眉山家は、和歌山でみかん農家となるのでした。
新次郎の話をきっかけに、炭鉱経営で家業を支えたいと思ったあさ。
あさの熱意に心打たれた炭鉱の未亡人が、あさに炭鉱を譲ってくれることに。
しかし、筑紫の炭鉱では、坑夫たちが女性のあさを軽んじ、働こうとしません。
五代からお守りにもらった銃が偶然暴発したことで、しぶしぶ坑夫たちは働き始めますが、心配して筑紫を訪れた新次郎に諭され、あさは坑夫たちと話し合い、支配人と得意の相撲で勝負します。
それをきっかけに坑夫たちは、あさと打ち解け、炭鉱のために働くようになるのでした。
九州の炭鉱から戻ろうとしたあさに、祖父危篤の知らせが舞い込みます。
急ぎ京都に向かい、祖父の最後を看取ったあさたち。
今井家の人々は、銀行を開設するべく、東京行きの準備を整えている最中でした。
大阪に戻ったあさは、正吉に銀行設立を進言しますが、時期尚早だと言われてしまいます。
加野屋では代替わりの襲名披露がおこなわれ、正吉に代わり、新次郎の弟・榮三郎が八代目を襲名。
新次郎はその後見人となり、あさは正式に炭鉱の責任者を任されることとなりました。
大阪と九州を忙しく行き来するあさは、やがて妊娠。長女・千代が誕生します。
炭鉱の落盤事故など、さまざまな困難を乗り越えながら、あさは立派に経営者として成長していくのでした。
あらすじ
(女性実業家〜銀行・保険会社設立編〜)
正吉の死後、加野炭坑の借金を返し終えたことを機に、あさは、再び銀行の設立に情熱を燃やし始めます。
そして、1885年。
ついに榮三郎は、3年後に加野銀行を創立することを決断。
しかし、ちょうどそのころ、あさたちをサポートし続けていた五代の病が悪化、帰らぬ人となります。
迎えた1888年4月、念願であった加野銀行は無事に開業。
銀行の業績は順調に伸びていきますが、そんな折、成澤泉に女子大設立の協力を求められたあさは、一度は断りましたが、成澤の論文を読み、考えを改め、成澤とともに女子大の設立に力を尽くすことになっていきます。
事業は順風満帆でしたが、娘・千代との仲だけは、うまくいきません。
しかし、あさが銀行に恨みを持つ客に刺されたことをきっかけに、親子の愛情を取り戻すことに。
そのころ、東京の両親の体調が悪いことを知ったあさは、はつたちとともに東京へ。
そのとき、あさは父・忠興から、女子大の設立のために目白にある今井家の別荘地を寄付するとの申し出を受けたのでした。
そんな中、加野屋の元大番頭の事故をきっかけに、榮三郎は、生命保険事業への進出を決め、加野家は、ますます発展していったのでした。
あらすじ
(女子大設立編)
1901年・春、忠興から譲渡された目白の土地に、日本初の女子大学校・日の出女子大学を創立させたあさですが、直後に、大阪恐慌が起こります。
そんな中、加野銀行は、預金者への支払いをきちんとおこない、信用を勝ち取っていきました。
また、恐慌をきっかけに、生命保険の重要性に気づかされたあさは、生命保険事業の拡大を進言し、加野生命は2社の生命保険会社と合併、淀川生命を誕生させたのでした。
一方、娘・千代は、想い人であった東柳啓介と結婚、一女をもうけます。
そのころ、眉山家では惣兵衛が逝去、新次郎も病に侵されてしまいます。
あさは、余命わずかな新次郎との時間を大切にするため、実業家を引退。
日の出女子大学最初の卒業生が活躍の場を広げていくのを見届けたのち、新次郎は息を引き取りました。
そして6年後。
あさは、別荘で定期的に女性のための勉強会を開くことを決めます。
若き日と変わらぬ情熱を持ち続けるあさを、新次郎は今も遠くから見守っている……、そう感じるあさなのでした。
朝ドラ『あさが来た』の見どころ
ヒロイン・あさが切り拓く、新しい女性たちの未来
朝ドラ史上、最も裕福な家で生まれたヒロイン、あさ。あさは、生計を支えるために働いたのではありません。あさにとって、「働く」ということは「生きる」ことと同じ。
そろばんを片手に、「次はどんなことをしようか」と夢を膨らませるあさが、女性たちの新しい未来を切り拓いていく凛々しさが最大の見どころです!
あさ、そしてあさの姉・はつ それぞれの生き方
あさと、2歳年上の姉・はつ。お転婆なあさに対して、おしとやかなはつ。
とても対照的な2人ですが、信念を曲げない強さを持っているというところが共通点です。
自ら荒波に身を投じるあさと、荒波に巻き込まれるように生きるはつ、2人が持ち前の芯の強さでそれぞれの幸せをつかみとっていく姿は、私たちに勇気を与えてくれます!
あさを支える2人のナイト〜夫・新次郎と盟友・五代〜
あさの夫・新次郎は、商いよりも道楽を好む粋人。商いから一歩離れているからこその広い視野を持っています。
一方、五代は、大阪の商売発展に力を尽くした才人。
事業発展のために頑張るあさに、時にはヒントを与え、時にはエールを送る、心強い存在です。
この2人のナイトが、あさを見守り、支えたからこそ、あさは数々の困難に打ち勝てたのでしょう。
五代を演じたディーン・フジオカは、この作品で一気にブレイクし、人気俳優の座を勝ち取りました。
朝ドラ『あさが来た』その魅力とは
京都の豪商の家に生まれ、大阪でも有数の両替商のもとに嫁いだあさ。
当時は「奥様」におさまり、夫を内助の功で支えるというスタイルの女性ばかりだったことでしょう。
そんな中、幕末から大正へと目まぐるしく映りゆく時代の変化の波に身を投じ、さまざまな新しいことにチャレンジしていくあさの姿は、とてもたくましく、そして、現代を生きる女性たちにも勇気を与えます。
「なんでどす?」と「びっくりぽん」が口癖のあさが、常識にとらわれず、やがて「大阪実業界の女傑」と呼ばれるまでに成長していくサクセス・ストーリー。
豪傑ながらもかわいらしいあさを、波瑠が見事に演じた本作は、秀作ぞろいの朝ドラの中でも、特に人気を誇る作品となっています!
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