「お勝手」という言葉、昭和の時代を生きた人であれば、馴染みのある言葉ではないでしょうか。
20代になったばかりの私は、恥ずかしながら馴染みがありませんでしたが・・・
でも、考えてみればあのアニメにだって、あのドラマにだって「お勝手」は出てきます。
ということで、お勝手とは何か、その意味と台所との違いについてまとめました。
お勝手とは?その意味
「お勝手」の意味とは・・・それは、台所のことです。
「お勝手」という言葉、最近では全然聞かないですよね。
平成生まれの私は聞いたことがありませんでした・・・
が、「お勝手口」という言葉であれば聞いたことがあるのではないでしょうか?
わかりやすいのが、アニメサザエさんです。
サザエさんの台所で、玄関とは違う出入口がありますよね。
近所の人や、業者の人が出入りする、画面の左側にあるあの出入口です。
あれが、お勝手口といって、玄関ではない、お勝手(台所)の出入り口のことです。
確かに、業者の人が荷物など届けに来てくれても、台所にいて玄関までちょっと距離がある、なんて事も十分考えられますよね。
台所にお勝手口という出入口があれば、調理中でもすぐに対応ができます。
考えてみれば、私の祖母にも、お勝手口があります!
個人的には、何の意味があるんだろう・・・とずっと思っていた扉だったのですが、(扉を開けても、近所の人の家の前になる)
一応意味があったんですね!
お勝手口からは、近所の人としかやり取りしているの見たことがないですが^^;
昔はこのように普通にあったお勝手口ですが、現在は見かけなくなりましたね。
というか、一軒家ならまだしもマンションなどの集合住宅だと、このような出入り口を作るのは難しいですもんね。
時代の変化と生活環境(家)の変化もありますから、仕方がないですね。
時代とともに、色々な言葉が消え、新しい言葉も生まれて来ますから。
お勝手という言葉の由来
お勝手という言葉の由来、それには、食べ物の「糧」から、囲炉裏がある板の間の「カッテ」からなど、色々な説があります。
ただ、最も有力な説は「弓道説」です。
弓道では、左手のことを「押し手」、矢をひく右手のことを「勝手」と呼びます。
固定されている左手に対し、自由に使える右手のことを「勝手」と呼んでいたことから、「お勝手」という言葉ができたと言われています。
(ところで、左利きの場合はどうなんだろう・・・)
この「お勝手」という言葉がいつから使われていたのかは定かではありませんが、「台所は唯一女性が勝手に使える場所だから」ということで、「お勝手」となったという考えが一般的です。
ただ、もしこの言葉が江戸時代以前よりもあったとしたら、弓を扱っていた武家で生まれた言葉だと思われます。
その場合、武家で台所で調理するのは必ずしも女性の役目ではなく、使用人の仕事でした。
その使用人が唯一勝手に使える場所が台所だったから「お勝手」と呼ばれるようになった、という考えもあります。
「女性が唯一自由に勝手に使える場所だったから」
という意味で考えると男尊女卑の言葉のように聞こえますが、もし「女性とは限らず、使用人が勝手に使える場所だったから」ということだったら、
男尊女卑ではなく、違和感なく言葉を使えますね。
どちらが本当なのかはわかりません。
そもそも「お勝手」という言葉には他にも色々な説があるので、弓道説ではない違う由来があるとも考えられます。
お勝手と台所、意味の違い
台所という意味で使われているお勝手ですが、この二つの言葉の意味には違いがあるのでしょうか。
情報収集しましたが、残念ながらこの二つの言葉の違いはわかりませんでした。
台所の出入り口のことをお勝手口と言いますし、一般的に台所という意味の代わりに「お勝手」が使われているので、
二つの単語にはそう違いはないかと思われます。
もし違いがありましたら、やんわりとご指摘ください。
新たに何か分かりましたら、追記します。
「お勝手とは?意味と台所との違い」まとめ
以上、お勝手とは何か、その意味と台所との違いでした。
祖母の家には確かにお勝手口がありますが、「お勝手」という表現自体馴染みがなかったので、勉強になりました。
こんなふうに、時代とともに言葉がなくなっていくとちょっと寂しいですよね・・・
その分、「インスタ映え」とか新しい言葉も生まれてくるので、いいんですけどね。